グランドゴルフのボールは気持ちよく打たれたにもかかわらず、目標のホールポストを大きく外れてしまう事例が散見されます。
このような状況は最少打数を狙うグランドゴルフには致命傷となりかねません。
このスポーツは1ラウンド8ホールを巡って最少打数を競うゲームですから、1打目がホールポストを大きく外れてしまうと2打目もホールインすることが難しくなり、打数を重ねてしまう事になります。
実はこんなことを書いている僕がいちばんおかしているミスショットでもあるのです。
第一打を気持ちよく打っているのに、狙っているはずのホールポストに近づくことなくあらぬ方向にさようなら。
第一打目がホールポストに近づくかどうかは2打目、3打目以降に大きな影響を与え、結果的に最終スコアを大きな数字にしてしまうめちゃくちゃ重要な要素です。
しっかりとポイントをおさえ最少打数の実現に貢献できるボールの転がし方をマスターしたいですよね。
今回はボールがまっすぐ転がらない阻害要因を洗い出し、スコアアップに貢献できるコツや打ち方を初心者のあなたにわかりやすく解説します。
ボールをまっすぐ転がす目的は最少打数でおわるため
ここでいうまっすぐ転がすとは単純に直線的に転がすことではありません。
クラブで打たれたボールがホールポストにホールインするまでの多くの阻害要因を明確にして、最少打数を実現するために考えることです。
グランドゴルフは1ラウンド8ホール、大会では一般的に4ラウンドしますから32ホールのホールイン数で結果を競います。
各ホールで最少打数を狙っていかなければ、32ホール終了時点で多数の打数になってしまいます。
例えば、
一般的なグランドゴルフの大会での平均的な優勝スコアは、4ラウンド合計で60点~70点台(稀には50点台もあり)。
もし4ラウンド68点での優勝した場合、1ラウンド平均スコアは17点。
1ラウンド8ホールで考えると、
7ホール x 2打、 1ホール x 3打 8ホール合計 17点
又は
1ホール x 1打(ホールインワン)、 2ホール x 2打、 5ホール x 3打 8ホール合計 20点 1打=-3点= 17点
いずれにしても優勝に近づくためには、3打を極力少なくした打数で各ホールを攻略しなければ、なかなか実現できないということが理解できるでしょう。
ボールがホールポストにまっすぐ行かない阻害要因とは
ホールポストを狙ってクラブで打たれたボールは、阻害要因が無ければホールポストにホールインするはずです。
しかし残念なことに多くはホールポストをそれて右に左に曲がってしまいます。
曲がらずに進んだボールでも、ホールポストをかすめてその先まで行ってしまうものもあれば、ホールポストを目の前にして進むのをやめてしまうものもあります。
このように人的要素や環境要素など多くの外的要素によって、打たれたボールは素直にホールインしてくれないのです。
この要素の一つ一つをわかりやすく分解してみましょう。
考えられる人的要素
グランドゴルフのボールがまっすぐホールポストに向かって転がって行かない人的な要素として考えられることを箇条書きにしています。
- プレーヤーの体力
- プレーヤーのパワー
- プレーヤーの技術
- プレーヤーの知識
- プレーヤーの集中力
- プレーヤーの癖
- プレーヤーの練習不足
具体例で知る!人的要素が要因と判断できる失敗事例
- 50mのロングホールで、体力がないとの思い込みから勢いよく叩いたボールは結果的にホールポストを超えて30m以上もオーバーしてしまった
- ホールポストの中心を狙って打ったはずのボールは、ヒットの瞬間に手首がわずかに回ったことでホールポストのはるか左にそれていった
- ロングホールでオーバーしてしまった次のショートホールで、前ホールの異常なオーバーが気になってしまい、ホールポストのはるか手前で停止した
- ホールポストの周辺30㎝以内のアプローチで、簡単に入ると雑になってしまった結果、力がはいり過ぎて反対側に出てしまった
- スタートマットの方向がホールポスト中心からずれたまま、ショットを打ったため、おおきく右にそれたボールとなった
考えられる外的要素
コース環境や用具などに起因すると考えられる要素を箇条書きにしています。
≪グランドゴルフコース環境≫
- コース内の土壌の状況 (芝地、泥地、草地、砂利地、その他)
- コース内の傾斜、起伏等の状況
≪グランドゴルフ用具≫
- クラブの長さ、重さ(適正かどうか)
- クラブのフェース(打面)の汚れ、付着物の有無
- クラブフェース面の傷の有無
- ボール表面の泥などの付着物の有無
- ボール表面の傷、打痕の有無
具体例で知る!外的要素が要因と判断できる失敗事例
- クラブヘッドのフェース面に付着していた泥をそのままに打ったため、ボールに正常な正回転が伝わらず斜め回転となり右方向に曲がっていった
- ロングコースの途中で芝地と泥地がわかれていたため、途中までまっすぐ転がっていたボールが泥地に入った途端曲がってしまった。
- コースの起伏をうまく読めず、直線的に狙ったボールが結果的には起伏に合わせて大きく曲がってしまった
- ホールポスト周辺が平らになっていると読んだが実際には凸凹があり、ショートホールで打たれたボールはホールポスト手前で大きく曲がった
- 雨上がりの芝地で重いと読んだ結果、芝目が読み切れておらずボールが大きくオーバーする結果となった
ボールの打ち方3種の検証
グランドゴルフでは、ボールを転がす距離はバックスイングのおおきさで決まります。
なぜならばグランドゴルフのルールでは、ボールをヒットするためのクラブは一本のみと定められているからなのです。
従いまして50mのロングホールに転がす場合でも、2打目、3打目のホールポスト周辺のアプローチでも使えるクラブは1本だけなのです。
これが意味するものは、距離の違いをコントロールするのはバックスイングの量とプレーヤーがクラブに与えるパワーの大きさによるものなのです。
ボールを打つときのバックスイングの大きさの違いとボールの転がり方の検証を行っていますのでご紹介します。
バックスイングの大きさの違いによる転がり方の検証
1.打つ位置と目標を決めて、クラブヘッドを目標に対して直角に構え、バックスイング、フォロースイング共に同程度でのヒットをくりかえし打ってみます。
2.バックスイングの大きさを変化させて、バックスイングの違いでどれだけの距離の差が出るものかを繰り返し検証します。
3.トライしたのは、スイングの途中にあるボールを打つ打ち方と、スイング量を抑えてパンチショット的に打つ方法で比較しています。
注)あくまでも感覚的な繰り返し動作にて検証しておりますので、個人的な検証結果として参考にして頂けましたら嬉しいです。
≪バックスイングからフォロースイングの動作において、スイングの軌道を大きな円を描く感覚で振る場合≫
メリット>
➩強いボールを打ち出しやすい。
➩この打ち方の場合には、強いボールを打ち出しやすいのでロングホールやミドルホールでの1打目のようにある程度の距離を必要とする場合に適しています。
デメリット>
➩クラブヘッドをボールにヒットさせる位置(ボールの位置)が難しくなる傾向があります。
➩クラブヘッドの軌跡が円を描くため、ボールをヒットさせる位置によって左右の打ち出し角にばらつきが出やすくなります。
同じ長さのコースで回数を重ねてショットを打つ実験の結果では、ボールが左右に振られるふり幅がやや多めになってしまう事がわかりました。
個人的には相変わらず左方向に引っ張ってしまう確率が多いことを確認しています。
僕の場合バックスイング~フォロースイングで大きな円軌道になり、利き腕の力が入り過ぎて左腕が引き気味になってしまっていることで左右のパワーバランスが崩れボールが左方向に多くいってしまう結果となっていることが確認できました。
又このショットの方法ではスイングが大きな円軌道となり、スタンスでのボールの位置関係が打ち出す方向に大きく影響することも確認しました
、右寄りに置くと打出しが右方向に、左寄りに置くと左方向への打ち出しが増えることが確認できたのです。
従ってできる限り、クラブヘッドの円軌道の中央にボールを置く必要があります。
自分のスタンスに対してどの位置にボールを置くことが直進性に良い結果を得られるのかを自分流として把握する必要があります。
≪クラブヘッドをまっすぐ後方に引いて、直線的に前方にクラブヘッドを押し出す打ち方の場合≫
メリット>
➩左右のばらつきを抑え込みやすい。(直進性が高くなります)
デメリット>
➩強いショットを打ち出しにくい
➩インパクトの瞬間に利き手のパワーが強くなり、利き手のパワーによってバランスが崩れやすくなる点が要注意ポイントです。
この場合の打ち方ではクラブをできるだけ垂直に近くなる位置に構え、バックスイング~フォロースイングを直線的に行うことで、左右へのばらつきをある程度抑え込むことができる事が確認できました。
但しこの場合でも、インパクトの瞬間に利き腕の力によって、クラブヘッドの向き影響を与えてしまう事が確認できております。
利き腕の力を如何に落とし、左右のパワーバランスを取るかを繰り返しの練習の中で自分流として把握する必要があります。
≪パンチショットの場合≫
パンチショットはスイングショットのようにバックスイングを大きく取らずに、手首のコックを利用してクラブヘッドを後方に振り、手首のスナップでクラブヘッドを前方に振り出すショット方式で、方向性を重視する打ち方になります。
メリット>
➩狙った方向に打ち出しやすい傾向にあり、方向性が改善されます。
デメリット>
➩強いショットを打ちにくいため、ミドルやロングホールの第1打には使いにくい。
従って2打目以降、距離が短く方向や距離の精度が求められるようなショットに使うことが有効。
パンチショット(コック打ち)の場合、スイング打ちに比べて左右のボールのふり幅(ばらつき幅)が減っている事が確認できました。
しかもボールの打ち出しの際ホールポストから大きく外れることが少なくなり、スイング打ちに比べ比較的距離感もつかみやすいことが確認できました。
但しパンチショットのデメリットとしては、強い球が打ち出しにくいため、ロングホール等ではスイング打ちとコック打ちのミックススタイルなど自分流の打ち方としてベストな方法を探し求める必要があります。
従いロングホール、ミドルフォール、ショートホールでのパンチショットの回数を増やし、安定してボールをホールポスト周辺に集められるよう繰り返し練習することが重要。
特に2打目、3打目等の短い距離での正確なボール運びが求められるような状況にはコック打ちが有効であることを確認しました。
特に短距離での有効性が確認できたことでホールポスト周辺からのアプローチに積極的に使いたい打法であるとおすすめできます。
いづれにしても距離や方向を合わせるためには、いろいろなコースコンデションで繰り返し練習する必要があります。
この様ないくつかのショット方式のメリット、デメリットを理解し、距離やグランドコンデションを考慮しながら、ベストなショットを選択できるように、それぞれの方法を繰り返し練習し感覚をつかむことが大事です。
僕の場合連続して繰り返しトライを続けていると、方向、距離共に狙いの周辺に寄せられる確率が上がってくることを確認できていますが、別の日に再トライすると戻ってしまっていることが多く、まだ自分の感覚として使いこなせていないと反省しています。
より多くの2打を達成するための練習方法とは
より多くの2打を達成するためには、自分流のグランドゴルフを確立する事が最優先の課題と捉えています。
なぜならばクラブ、ボール、コースなど他のプレーヤーと同じであったとしても同じ結果が得られることはありません。
プレーヤーそれぞれの筋肉や運動能力それにグランドゴルフの知識も異なっています。
説明している内容は基本的なものと理解いただき、当内容をベースに自分にマッチした自分流の練習方法、打ち方を確立する必要があります。
ショットの距離感をやしなう
特に1打目のショットの良し悪しが、トマリの打数に大きく影響することは確かなことです。
僕の場合、50mのロングコースではなかなか届かないという思いが強すぎる傾向にあります。
背景には小柄な体格が影響していると考えています。
そのために1打目のショットを力任せに打ってしまう事が多く、狙ったホールを超えて20~30mも行き過ぎてしまう事が多くなるのです。
結果的に2打どころか3打でもトマリを取れず、4打にしてしまうと言った愚かなことをやってしまうケースが多くなっていることが大きな反省材料です。
4打にならないまでも、3打で終わることがラッキーのような状況では、スコアーを纏めるようなゲームは出来ないと理解するべきです。
又ロングコースで大きくオーバーすることを学習してしまった結果、ショートコースではオーバーを恐れ、的確なショットができずにホールまで届かないといった愚かなミスを連発していました。
僅か15mのホールポストのはるか手前で止まってしまうという情けない1打目のショットを打ってしまっていることを猛省しています。
ショットの方向性をやしなう
前後の距離感のみならず左右の方向性が正しくなければ、同様に2打でのトマリを取れず、3打、4打と重ねてしまいます。
ショットを打つ際にはスタートマットと目標物を結ぶ直線に対して、スタンス(両足の構え位置)を並行に取り、クラブのヘッドを直線的に後ろに引いて(バックスイング)、そのまま直線的に前に打ち出す(フォロースイング)事が重要。
スイングの軌道を直線的にするためにはスタートマットの上を平行にスイングする必要があるのです。
従ってスタートマットは必ずホールポストの中心に対して直線になるように配置しなければなりません。
なぜならば人間の目は錯覚しやすく騙されやすいからです。
スタートマットは前打者の打った後で方向が動いてしまっている場合が多いのです。
各ホールの1打目のスタンスに入る前には、必ずスタートマットの後ろに立って方向を確認することを、ルーティンに加えてほしいものです。
≪ショットの際の目の錯覚を回避するために必要なこと≫
- スタンスを構えた時、両足のつま先の延長線がボールの目標ラインと並行であること
- スタートマットの向きがきっちりと目標(ホールポストの中心)に正しく向いていること
スタンスの考え方は2打目以降も共通。
2打目以降のショットの際には、ボールとホールポストのライン上にある目印を探し、方向を決めることも必要になります。
距離感・方向性を磨くための練習法
グランドゴルフのショット練習に大掛かりな設備や広いグラウンドは必要ありません。
クラブとボールさえあれば一人でも十分練習ができてしまうのです。
クラブとボールをいつも身近におくことができれば、出向いた先のちょっとした空き地やグラウンド、芝地や砂利地、泥地などいろいろなシチュエーションで、距離感と方向感覚を養うための練習ができてしまうので身近にクラブとボールを置くことをお勧めします。
≪距離感を磨く練習法≫
グランドゴルフの正式コースでは50mのロングコース、30m、25mのミドルコース、15mのショートコースの4種類、
練習では大まかな距離設定ができれば問題ありません。
要は自分が打ったボールを如何に目標物に近づけられるかが問題なのです。
必要なのは設定した目標にどれだけコンスタントに近づけられるようになるか。
空き地などに直線的な適当な長さの距離を置いて、ボールを打つ位置、目標物(疑似ホールポスト)の位置を設定します。
目標として設定した位置を中心に半径1m程度の円を描き、ボールが円の中に納まる確率を上げていく事が重要なのです。
1m程度の円内に収められる確率が上がってきた時には、更に円を小さく(例えば50㎝程度)して、同様に確立をあげていく事で実践的なレベル向上に効果的。
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≪方向性を磨く練習法≫
距離感を磨く練習と併行し、方向性を磨くための練習も重要。
設定したボールを打つ位置にスタンスを構えた時、目標に対して両足のつま先を結ぶラインが平行になっていることが重要です。
ボールを置いた位置と目標を結んだライン上の仮の目標を設定し、ショットを繰り返し円の中心に近づけられるように繰り返し練習します。
距離感の練習と同様に、ショットしたボールが目標の円の範囲内にどれだけ多く納めることができるかが重要です。
意識的にスタンスをずらし、ボールの方向がどのように変わるか、仮の目標物はボールの先1m程度がいいのか、もっと遠い方がいいのかなど自分流のルーティン、打ち方を探し出す必要があります。
基本的な方法はありますが、すべての人にマッチするスコアアップ方法は存在しません。
一般的にはベストな練習方法だとしても自分に合わないものは時間の無駄になるだけです。
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傾斜しているコースコンデションでは、スタンスを意識的に変えて打つ必要も出てくるのです。
設定した円の中にボールを収める確率が上がることは、実際のプレー時の1打目のショットが2打でトマリが取れる位置に止める確率が上がるということなのです。
実際のコース上ではプレー中にライン上に小さな障害物があっても、ルール上取り除くことは出来ません。(一部ローカルルールで可能な場合もあり)
実際のコースでは傾斜があったり波打っていたりといろいろなシチュエーションに遭遇します。
いろいろな場所でボールの打つ場所とホールポストの目標を設定した練習を繰り返すことで自分流のスコアアップ練習法となるのです。
グランドゴルフでスコアアップを図るためにはボールの方向性と距離感のレベルを上げて2打でトマリを取る確率を上げていく事が重要なのです。
まとめ
ここまでに解説してきた練習方法を取り入れ、じっくりと時間をかけて練習をしていけばあなたのスコアは劇的に変化すると考えます。
なぜならば反復練習の継続は自分自身の技術レベル、体力レベルを確認することによって自分流のグランドゴルフが形成されるからです。
簡単な道具でいつでもどこでも手軽にはじめられるメリットは大きいのですが、基本の通りにやってみてもなかなか思う結果に結びつかない現実にぶつかります。
人はそれぞれ体形や筋肉の付き方或いは技術レベル、知識レベルにも個人差があり、同じコンデションではないのです。
他のプレーヤーが良いという方法が必ずしも自分自身に合うとは限らないということを知ったのです。
これは例えば用具についても同じことが言えます。
同じクラブやボールであっても同じ結果にはならないという現実があるのです。
従い繰り返しの練習の中で自分流のグランドゴルフを見つけていくことがスコアアップの近道と信じています。
スコアアップに効く「特効薬は無い」。
そしてスコアが安定してきた時こそ技術、知識レベルが向上し用具やテクニックのパフォーマンスアップに貢献できるものと信じています。
自分流のグランドゴルフを身に着けるためには反復練習の継続が一番の練習方法となるでしょう。
グランドゴルフの打ち方!スコアアップのための自分流3つのきめ事
最後まで読んで頂きありがとうございます。