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福島の山登り記録!噴煙たなびく一切経山へ
福島県の吾妻連峰の一角に一切経山という山があります。
現在も火山活動を続ける活火山であり、その証を見せるかのように中腹からは火山性ガスの噴出が今でも続いているのです。
山頂直下には「魔女の瞳」と呼ばれる沼があるのですが、その姿は山頂に登らなければ見ることができません。
その魔女の瞳を一目見ようと一切経山の山頂へのトライを繰り返しました。
しかしながら3回目となった今回も残念ながら天候の変化には勝てず、「魔女の瞳」を拝むことはままならなかったのです。
それにしても2000mに近い山の天気は、なかなか読み切ることはできないことを実感しました。
各地の山から紅葉のニュースが聞こえてくるこの時期には、例え日帰り登山であっても寒さ対策を怠ってはいけないことも身をもって感じた一日でもありました。
今回の山行データ
【実行】 2020/09/28
【行先】吾妻山一切経山 【標高】1948.8m 【獲得標高差】 上り377m 下り376m
【距離】 5.3km 【行動時間】 3h:34m (休憩時間含む)
【ルート】 浄土平ビジターセンター ⇒ 酸ヶ平小屋 ⇒ 一切経山 ⇒ 酸ヶ平小屋 ⇒ 浄土平ビジターセンター
一切経山へのアクセス
昨年の夏「魔女の瞳」の存在を知りさっそく一切経山への登頂を計画。
磐梯吾妻スカイラインの途中にある浄土平ビジターセンターを起点とする登山道へと歩き出しました。
このルートは標高差約370mほどで、片道2時間前後と最短で登頂できるとして人気が高いルートです。
浄土平から歩き始めた我々の目の前に一切経山と東吾妻山への分岐、そこにあったのは一切経山への登山道が火山性有毒ガスの危険レベルが引き上げられたことで入山禁止の「封鎖」通告でした。
事前のチェック不備であったこと反省しながらも、仕方なくその日は分岐を左に折れ鎌沼を経由して東吾妻山に登頂。
2度目は本年9月18日、一切経山の登頂を果たすべく曇天の天気を気にかけながら同じく浄土平のビジターセンター前を歩き出しました。
この日は登り始めから風が少々強め、予報では雨はなく曇りとのことでしたので山登りを敢行したのです。
前回は進入することがかなわなかった一切経山方向への分岐を右に折れて、いよいよ一切経山登頂の為の歩みを進めたのでした。
幸いなことに今回は分岐のところにあった入山禁止が解かれていたのです。
暫くして霧雨状の雨になってきたものの雲の中に入ったとの理解でそのまま登山道を登っていきました。
凡そ道程の1/3を過ぎたころより霧雨上の雨が本格的な雨となり、強風も相まって視界もどんどんひどくなってきたのです
状況を見ていましたが好転するどころかますますひどい状況となり、一切経山と鎌沼方面への2回目の分岐を目前にして歩みを断念撤収をすることになりました。
そして同じく9月28日、紅葉のニュースもちらほら入り始めたこの時期に再び一切経山への登頂を試みたのです。
コースは前回、前々回同様に浄土平ビジターセンター前から歩き出し、風も微風であり天気予報も曇り時々晴れとのことで今回こそは登頂し、魔女の瞳を見ることができるとメンバーは皆期待をしていたものでした。
この日は平日ではありましたが紅葉の始まりということもあり同様に一切経山の登頂を目指す人は多く、紅葉の鑑賞と魔女の瞳の鑑賞とを期待している様子が見て取れました。
残念ながら紅葉はまだ始まって間もないこともありちらほらと言った感じでは、高度を上げていけば草紅葉も見られるはずと期待したもののまだ十分な色づきにはなっていませんでした。
登るにつれて上がる高度ですが、目的の一切経山をはじめとする吾妻連峰の頂上付近一帯にはどんよりとした雲が乗ったまま動こうとしないのです。
案の定登山道の凡そ1/3を残すあたりから、霧雨に覆われ高度を上げるごとに雨粒が大きくなって風の勢いも増してきました。
雨の中無理やり頂上を極めましたが、振り返ればそれまでは見えていた下界の景色も全く見えず前方も後方も全くの視界ゼロ、強風と雨だけが極端に体に打ち付けるありさまで3度目にして登頂を果たしたものの、今回もまた「魔女の瞳」は我々の前に姿を現してくれなかったのでした。
3度目の正直ではなく2度あることは3度あるを実感した山登りとなってしまいました。
結果として記憶には残る山登りとなりました。
あとがき
登山は天候とのせめぎあいでもあり事前に天気予報は可能な限り睨めっこしながら日程を決めてはいるのですが、なかなか山の天気はつかみにくく又一日の中でも変化する機会が多いのも事実です。
特に梅雨時や秋の長雨の時期など、気象状態が安定しない時期にはより細かな確認が必要になることを再認識させられました。
「魔女の瞳」は晴天の輝きの中でその名の通りの魅力を見せてくれると信じつつ次の機会に期待することにしました。
一切経山は現在も火山性有毒ガスを噴出し続けている活火山であることは紛れもない事実であり、天気予報に加え火山性の情報にも十分なアンテナをめぐらしつつ、的確な情報を取り込んで安全登山を心掛けましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございます。